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国際会計基準への変更で株価が上がる!?

2015年06月03日
最近、国際会計基準(IFRS)を採用する企業が増えてきました。

5/20の日経新聞の集計によると、全体の3%の企業が導入済。しかしながら、時価総額の大きい大企業が採用しているため、時価総額ベースでは全体の1/4を占めるとのこと。

確かに三菱商事、三井物産などの大手商社はどこも採用していますし、武田、アステラス、エーザイなどの大手医薬品も採用済です。食品系のJTなども採用しています。

グローバルに展開する企業ほど、世界各国の会計基準を整合できるメリットは多大ですし、また、M&Aに積極的な企業にとっては、のれん代を毎期償却する必要がない点がメリットとして上げられます。一方、買収した企業の価値が低下したときには、一気に多額の減損損失が発生するデメリットがあります。

M&Aを頻繁におこなうソフトバンクや楽天、ファーストリテイリングもIFRS採用です。

多額のM&Aをおこない、利益の大きい会社を買収した企業は、IFRSでは営業利益がそのままかさ上げされます。のれん代の定期償却が必要な日本会計基準とは、PLの見え方がかなり良く見えます。

日本基準は将来、損失が発生しそうなリスクをできるだけ先に織り込もうとするのに対して、IFRSは時価評価を重視するため、実態に即した会計処理を優先しているためです。

そもそも会計基準を変えること自体は、企業の本質的価値の向上にはつながらないはずなのですが、財務諸表の見え方が異なる(時に急変する)ことで、株価に影響が出るケースもあるようです。特に、日本会計からIFRSへ変更した会計年度では、発表時に多少の混乱も見られます。

株価は企業の将来の成長を織り込み、そして将来生み出すキャッシュフローの現在価値に収れんするなどと言われます。

であれば、会計基準の変更は一義的には株価には影響しないと言えそうですが、実際には外国人投資家が財務諸表を海外の上場企業と比較しやすくなるメリットや、買収した会社の収益力をより把握しやすくなるメリットなどもあるため、一概にそうとも言えなさそうです。

投資家としては、このような時にも、どうしたら儲けられるか、という視点でチャンスを見つけたいものです。



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