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TASAKI の優先株売却報道と考察

2015年04月15日
今日、TASAKI(7968) の筆頭株主であるMBK パートナーズが、保有する優先株を売却準備というニュース(リンク)がブルームバーグから流れました。

ちなみにTASAKIの株式は、
・普通株式 3,566,200株 (議決権数 35,662)
・優先株式 3,500,000株 (議決権数 35,000)
という内訳です。優先株は全てMBK が保有しており、普通株式を対価とする取得請求権が付いてます。優先株1株につき、4株の普通株式と引き換え可能です。

今日の株価は -11% と大幅安となりましたが、上記を懸念しての急落と考えられます。優先株が全て普通株式に転換されると、普通株式数は、17,566,200株となり、現在の約5倍となります。
(普通株式に基づいた)時価総額は、今日の終値@2742で、104億円ですが、全て転換後は512億円となります。

TASAKI は、1Q決算で早々に通期業績の上方修正を出しており、インバウンド消費の追い風もあり、再度の上方修正もありそうです。業績も右肩上がりが続くトレンドの中、MBK は Exit ということだと思います。

MBK は、最近、2007年にライブドアから買収した弥生会計をオリックスに売却(リンク)しています。売却益は約100億円程度。リンク先の記事にもある通り、双方にメリットのある取引だったようです。

MBKは、2008年に TASAKI の優先株式を70億円で取得(リンク)しています。これを普通株換算すると、380億円(今日の終値ベース)となるので、300億円程度の売却益を確保できる計算となります。仮に優先株の全てを売却した場合は、経営権のプレミアムも付いてくることになるので、もう少し高く売れるかもしれません。今後の株価も当然売却額に影響してくるものと思われます。また、優先株のまま売却という選択肢もあります。

今回の売却は、入札形式で募集ということですので、基本的に高い売却額を出した先に売却という運びになるのでしょうか。候補としては、投資ファンドや買収によるシナジーを出せる事業会社(ファーストリテイリングとか?)などでしょう。

一点気になるのが、昨年12月に会社が出したリリース(リンク)。資本準備金からその他資本剰余金へ79億円を振り替えています。これは通常、配当原資の確保に使用されるのですが、以前無配の予想のままです。今回の売却準備と関連しているようにも思えるのですが、ちょっと良くわかりません。税務上のメリット等も検討して、資本政策をおこなっているのは間違いありません。

ここからは勝手な予想ですが、今日の急落は、優先株の転換条件さえ知らずに投資をしていた個人投資家の狼狽売りや、短期の筋が売りを出したということなのでしょう。明日以降もしばらく続く可能性があります。

たしかに TASAKI の今期予想経常利益17億円に対して、転換後時価総額512億円は30倍と高いです。来期経常予想を保守的に20億円としても、25倍です。すでにいい株価がついているのは事実です。短期で見れば、一旦売りというのは間違っていないと思います。

しかし、入札方式ということは、
・MBK はできるだけ高く売りたい。それには株価もできるだけ高くしておきたい。
・買い手は今以上に企業価値をあげたい。
ということです。

買い手は、高額で買収する以上は、それなりの勝算と将来戦略を持って臨むはずです。おそらく、MBK も買い手も、そして当のTASAKI も3社ハッピーという取引となるのでしょう。

株式市場では、他人と逆を行く発想が重要です。中長期投資を前提とするならば、明日以降の下げ過ぎた局面を拾うというのも面白いかもしれません。

<投資は全て自己責任、ご自身の判断でよろしくお願いします。当ブログを見て売買されても、当方は一切責任を負いません。>


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